異業種参入とベンチャー投資の巨額化

規制のぬるま湯の中、シリコンバレーベンチャー界がどれだけ「フィンテック!」と叫ぼうが、しょせんはゴマメの歯ぎしり、対岸の火事。そう、長いこと悠然と過ごしてきたのだが、ここ数年、急に足元に火がついた。
まず、グーグルやアップルによるモバイル・ペイメントの開始で、クレジットカードの将来が危ぶまれるようになった。そうこうしているうちに、今度はアマゾンがオンラインショッピングの半分近くのシェアを取り、自らクレジットカードも発行するようになっている。
さらにベンチャー投資も巨額化している。 企業価値10億ドルを超すベンチャーはめったにないという意味で「ユニコーン」と呼ばれるようになったのが2013年。いまや世界で300社近く(※2)存在し、ユニコーンというより、シマウマ程度の珍しさになってしまった。